データ復旧事例

【TVで紹介】神戸三宮ラボ事例：撮影データを保管しているSynology製大容量NASからデータ復旧に成功しました（神戸市中央区　映像制作会社様）

投稿日：2024.03.25 更新日：2024.03.25

メーカー：Synology 社製
型番：DiscStation DS1019+　容量:8TB×5
症状：起動できない
障害：RAID障害（リビルド失敗）
期間：7日

お客様より：40TB NASが故障。神戸駅近くの事業所で今から持参。データ復旧お願いします。

映像制作会社様からデータ復旧のご相談でご連絡頂きました。お持ちの機器はDS1019+で32TBと大容量で構成されています。複数の撮影チームが録画した様データを各プロジェクトごとでフォルダ分けして管理し社内運用されていたとの事です。先日DSMで1番SlotHDDに障害が発生しているエラーが表示された為、新しいHDDに手順通り交換をしたところ自動リビルドが開始されたと仰ってました。しかし2日たってもその状況から変化が無い為メーカーサポートに連絡し現在の状況について何か分かるか問い合わせした所、リビルド時の負荷によって他のHDDに障害が発生したのかも、と言う事でした。メーカーサポート窓口経由だと、復旧開始までに2～3週間かかることが多いと言われた為、ネットで検索してご連絡しました。何とか素材データを復旧してほしいです、とのご要望でした。

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診断結果：DiskStation本体には障害は確認できず。

お越し頂きすぐに診断を開始しました。Synology製NAS本体には物理的な障害は確認できませんでした。つぎに内蔵HDDの診断を行います。1番Slotから5番SlotまですべてのHDDを確認しましたが物理障害などは確認できませんでした。恐らくRAIDを構成するファイルシステムに何らかの論理障害が発生しRAIDアレイをマウントできないのではないかと判断しました。1番Slotを除いたHDDを専用機器上でRAID解析を行い、ソフトウェア上で仮想RAIDを構築した上でRAID内の保存フォルダからデータ復旧できると判断しました。

復旧作業にチャレンジです：大容量32TBのからデータを確保します。

お客様に診断結果と復旧までの流れをご案内しました。ご案内した内容にご了承頂けたので作業に取り掛かります。32TB中保存されているデータは凡そ10TB程度と言う事でした。今年に入ってから作成されたデータが一番重要との事でした。まず、2番Slot HDDからSlotの順番で専用機器に接続しRAID解析を行います。解析結果RAID５で構成されている事が分かりました。次に専用機器上で仮想RAIDをRAID5で構成します。無事RAID5で構築する事が出来ました。RAID内の保存領域から別のHDDにデータを確保します。

復旧作業の結果：撮り直し出来ないデータだった為、大変助かりましたとお褒めの言葉を頂きました。

10TB超のデータの為、お預かり日から6日目と非常に時間は掛かりましたが、無事データの回復に成功しました。お客様にデータ確認にお越し頂きます。ご確認頂いた所、データファイル数も問題なく正常に開く事が出来ると言う事で大変喜んで頂きました。今回はこちらでご用意したレンタルHDDを使って頂く事になりましたので、確保データの入ったHDDをお渡しして納品完了となりました。