データ復旧事例

15年ほど使用していたLinkstation(LS-WH2.0TGL/R1)からのデータ復旧(物理障害　神戸市灘区　小売り業)

投稿日：2024.01.09 更新日：2024.01.09

メーカー：バッファロー製(内蔵：Samsung製)
型番：LS-WH2.0TGL/R1(内蔵：HD103SI)
症状：アクセスができない
障害：物理障害
費用：59,800円 (税込65,780円)～
期間：3日程度

※オプション料金別

お客様より

社内用のサーバーとして10年以上使用してきたのですが、先日とうとう使用できなくなってしまいました。見た感じでは壊れた様子がないので、何が原因なのか不明です。エクセルやPDF、写真のデータが重要です。

データ復旧のご依頼・費用のご確認などお気軽にご相談ください。

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診断の結果

お預かりした筐体を起動させてみたところ、かなり判別が難しかったのですが、赤ランプ6回点滅を周期的に繰り返している状態で、E-06というエラーを発生させていました。そのままではデータを取り出せないため、使用されているハードディスクを取り出し、データ復旧専用機器にて初期診断を行ってみたところ、1番のハードディスクより物理障害の要因となる不良セクタの発生を確認しました。2番のハードディスクからは物理障害となるような致命的なエラーは見当たらなかったのですが、データの整合性を確認するために1番のハードディスクに対してのクローン作業が必須となることから、物理障害での対応を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

念のために2台のハードディスクそれぞれに対してクローン作業を行い、1番のハードディスクは全体領域の99.98%、2番のハードディスクは全領域すべて取得することが出来ました。作成した2台のクローンディスクそれぞれのデータ領域へのアクセスを行ったところ、2台ともフォルダやファイルの存在を確認することが出来ました。そのまま整合性の確認を行ってみると、物理障害を発生させている1番のクローンディスクには存在しないデータが2番のクローンディスクより確認できたため、ファイル破損などを含めたリスクから、2番のクローンディスクにて確認できるデータの一時取得を行いました。一時確保を行ってデータ内のエクセルファイルを30ファイルピックアップしてファイルのオープン確認を行ったところ、選択したファイルすべて正常に開けることが確認できました。

復旧作業の結果

作業完了の報告を行い、来店にて取得できたデータの確認をお願いしたところ、必要なデータが復旧できているとの回答をいただくことが出来ました。念のために一部のデータについては実際に開いていただいてのオープン確認も併せて行っていただいて、復旧作業成功と判断をいただくことが出来ました。納品用媒体へのデータ移行を行って復旧データとしてお渡ししました。

担当技術者より

特にRAID1機器からのデータ復旧対応ですが、RAIDを構成するディスクの情報を比較するという作業が非常に重要となります。お客様にとっての最新データが片側のディスクにしか保存されていないリスクがあるためです。今まで対応を行わせていただいた中で、重症化しているディスクに重要度の高いデータがあり、軽度な障害のディスク内には過去の不要なデータしかなかったということもあります。データ復旧は作業を行っていくことで顕著になる情報もあるため、作業完了までにお時間をいただく場合があります。ご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。