データ復旧事例

緊急出張データ復旧　機器入れ替え直前に使用できなくなったLANDISK(HDL-XR8.0W)からデータ復旧 (重度物理障害　神戸市西区　製造業)

投稿日：2023.12.12 更新日：2023.12.12

メーカー：アイ・オー・データ製
型番：HDL-XR8.0W
症状：再起動を行うと起動できなくなった
障害：重度物理障害
期間：60時間以内

※オプション料金別

お客様より

10年ほど使用してきてそろそろ入れ替えようかという話になり、入れ替え機器の準備を進めていましたが、入れ替えの機器の発注を行った日にHDL-XR8.0Wへのアクセスができなくなり、再起動を行ってもランプが赤く点灯するだけで、起動してくれません。社内データのほとんどを保存していたため、業務がほぼ完全に停滞しています。社員が直近で使用するデータだけでもとにかく取り出していただきたいです。

データ復旧のご依頼・費用のご確認などお気軽にご相談ください。

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診断の結果

現地へ訪問し、障害機器にて使用されているハードディスクの診断を行ってみたところ、4台のハードディスクの内3台は正常に使用できているようでしたが、2番のスロットで使用されているハードディスクにてヘッド破損による重度の物理障害を発生させていることを確認しました。お客様に初期診断の報告を行って、お預かりでの作業が必要であることをお伝えしたのですが、何とかこの場でデータを出せる方法がないかとというご要望をいただいたため、正常に稼働する3台のハードディスクでRAID環境の再構築を行ってみたのですが、ファイルやフォルダの日付情報が3か月ほど前に状態が最新で、念のためにフォルダの構成の確認を行っていただきましたが、感覚的に全体データの2/3程度しかない感じであるとのことでしたので、現地での作業は中断し、機器をお預かりしての重度物理障害での対応が必須であることを再度説明し、了解をいただいたうえで、障害機器をお預かりしてのデータ復旧作業を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

重度物理障害を発生させているハードディスクの開封を行い、破損部品の交換後、状態の確認を行ってクローン作業を行いました。障害の発生がなかった3台のハードディスクに対しても念のためにクローン作業を行い、4台のハードディスクすべてでデータが保存されている領域すべての情報を取得することが出来ました。作成したクローンディスクを使用してRAID環境の再構築を行ってみたところ、フォルダやファイルの存在が確認できたものの、保存されているデータの中で、お客様から伺っているフォルダやファイルの一部に欠落があったため、ディスク構成を含めてRAID構成の調整を行うと、お客様から伺っている重要度の高いデータの存在を確認することが出来ました。取り急ぎ最優先で必要と伺っているデータの取得を行い、いくつかのファイルのオープン確認を行ってみたところ、選択したファイルすべて正常に開けることが確認できました。

復旧作業の結果

お客様へ作業完了の報告と優先取得したデータのリストを作成してお送りし、まずはデータの確認を行っていただきました。いくつかのファイルに対してオープン確認の依頼をいただきましたが、ご指定いただいたファイルすべて正常に開けることが確認できたため、復旧作業成功とさせていただき先行納品データとしてお渡ししました。改めて確認できる全量データの取得を行い、復旧データとしてお渡ししました。

出張データ復旧について

RAID5やRAID6で構成される機器は1台もしくは2台の媒体破損が発生しても使用の継続が可能な耐障害性を有していますが、障害発生によりRAID構成から外されてしまった媒体は、RAID構成を外された時点での情報を保持しているため、RAIDを組む際に本来必要なデータが正常に表示されないことがあります。正しい構成でRAIDを組むことで基本的には最新情報までが保存されている状態を確認することが可能です。細かくログ監視を行っていなければ、RAIDを構成する媒体の状態を把握することは困難です。NASやサーバー機にてRAIDが使用されている場合は、経験豊富なクイックマンまでご相談ください。