データ復旧事例

電源を入れても起動できないノートパソコン(G500s touch)からのデータ復旧(重度物理障害　愛媛県今治市　製造業)

投稿日：2023.09.28 更新日：2023.09.28

メーカー：Lenovo製(内蔵：富士通製)
型番：G500s touch(内蔵：MJA2160BH)
症状：起動できない
障害：重度物理障害
費用：99,800円 (税込109,780円)～
期間：3日程度

※オプション料金別

お客様より

10年以上使用してきたノートパソコンです。事務作業のみの使用で特にこれといったトラブルもなかったため最近まで使用していました。先日パソコンの電源を入れてメーカーのロゴまで表示されてから黒い画面上に何か表示されて起動できなくなる状態になり、保存していた見積書や請求書などのエクセルのデータが見れなくなりました。月末処理の兼ね合いもあるため、データ復旧をお願いしたいです。

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診断の結果

専用機器にてハードディスクの初期診断を行ってみたところ、通電開始時から非常に小さな音で、カチカチという異音の発生を確認したため、重度物理障害での対応を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

まずはハードディスクを開封し、目視の範囲内でスクラッチなどの発生がないか、確認を行いました。確認を行った範囲内では、作業可能と判断できる状態であったため、データの読み書きを行うヘッド部分の交換を行い、改めて専用機器上での診断を行い、起動から認識、制御情報へのアクセスが可能であることを確認できたため、そのままクローン作業を実施しました。クローン作業の結果、データ領域すべて正常に読み出すことができたため、作成したクローンディスクより、データ領域内へのアクセスを行ってみることにしました。アクセス確認を行ってみるとフォルダやファイルの存在が確認でき、デスクトップにお客様からうかがっていた見積書や請求書のエクセルファイルの存在を確認することができました。オープン確認を行ってみると、選択したファイルすべて正常に開けることができたため、復旧成功と判断しました。

復旧作業の結果

復旧作業完了の報告を行い、来店いただいてのデータ確認を行っていただきました。いくつかの見積書と請求書のファイルを開いて確認いただき、復旧西欧と判断いただけたため、納品用の媒体へデータの移行を行って復旧データとしてお渡ししました。

担当技術者より

ヘッド交換後のクローン作業の状態から、おそらくですが、データの読み書きを行うヘッド部分の経年劣化が今回の障害発生の原因ではないかと判断しています。ハードディスクは使用しているうちに使用には影響しないレベルでディスクとヘッドが擦れて傷が入っていることもあります。その積み重ねでヘッドの摩耗が発生し、読み書きができなくなったのでは？という感じでした。ご理解いただきたいのは、ハードディスクやSSDは壊れないというイメージをお持ちかもしれませんが、消耗品であることは間違いありません。そのため、障害が起きる前の事前対策をできる限り行っていただいて不測の事態に備えていただければと思います。