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緊急事態でも失敗しないデータ復旧依頼方法 『建設業編』
目次
当社では年間2000件以上のデータ復旧のご相談を頂戴しますが、
その中でも多いのが建設業のお客様からのデータ復旧のご依頼です。
月によって変動はありますが、建設業のお客様からのご依頼は毎月10~30件に上ります。
大手ゼネコンを始め、中小の企業様まで幅広くご相談を頂戴しており、
特に建設現場の情報を集約しているNASにアクセスできなくなったケースや、
施工確認のための写真が保存されたSDカードが破損したケースなどはご依頼の多い相談です。
これまでの経験から建設業の企業様がデータ復旧を検討する際に失敗しないための注意点をまとめます。
最も速くデータを取り戻せるのはどの方法?【出張?持ち込み?郵送?】
データ復旧のご依頼方法は会社によって違いますが、おおよそ下記の3パターンに分かれます。
・郵送
壊れた機器を宅配便などでお送りいただき、メールや電話で診断結果のご連絡や復旧結果のご報告をおこなう方法です。
どの業者でも対応可能な方法ですが、診断結果連絡までの日数や往復運送費の負担有無、梱包資材の準備などで違いがあります。
また、往復に最低2日を要しますので納期が他の方法に比べ長くなります。
・持ち込み
お近くの店舗へ壊れた機器を持ち込みで依頼する方法です。(店舗持ち込みに対応していない業者もあります。)
持ち込み可能な店舗にも2種類あり、その場ですぐに診断が可能な店舗と、
機器の預かりのみで、診断結果は後日になる店舗とがあります。
その場ですぐに診断が可能な店舗であれば、万が一予算が合わない場合や
思い通りのデータが出ない場合などにもスピーディーな対応が可能ですが、
預かりのみで診断結果は後日になる店舗の場合、
余分に日数を失う可能性があり、お急ぎの場合に適さないかと思います。
・出張
お客先に診断機器を持ち込み、現地で診断や復旧作業をおこなう方法です。
障害機器の持ち出しが難しい場合に適しています。
ただ、現地作業に適さない症状の場合や、機材の都合上、店舗での作業に比べ復旧時間が長くなる症状もあります。
そういった場合には診断の段階でメリット、デメリットをご説明いたします。
出張作業が最速の方法と思われがちですが、
症状によっては持ち帰り作業が格段に速いケースもあります。
単純に復旧完了までのスピードであれば機材が揃っている店舗持ち込みが最速の方法であるケースが多いです。
そうなると、近くに店舗のある業者が望まれますが、
店舗の中には受付のみをおこない診断や復旧作業は別拠点へ転送してから作業というケースもあります。
また、その場で診断可能な店舗であっても、PC修理がメインの業者などでは、
データ復旧専用の機材や技術を持ち合わておらず、復旧技術に難ありのケースもあります。
業者へのご相談時にはその店舗でその場で診断できるかどうか?
症状が重い場合もその店舗で対応可能かどうか?
をご確認されると遠回りを防げると思います。
最低限いつまでにデータがないといけないか?【タイムリミットの確認】
データ復旧に要する時間は症状や容量などによって大きく差が出ます。
最短当日に復旧可能なケースももちろんございますが、
症状が軽度でも大容量の場合や、
逆に容量が少なくても重度な障害の場合などは、
数日~数週間、最悪のケースでは1か月以上の期間が必要なケースもございます。
このあたりはどんなに機材と技術があったとしても症状と容量に大きく影響を受けるため、
簡単に短縮できるものではありません。
復旧に成功したとしても、データが必要な納期に間に合わないのでは意味がありません。
必須の納期がある場合は、最低限いつまでにデータが必要か?を
例えば第一希望、第二希望といった形でも構いませんのでお伝えいただければ
よりご要望に近いご提案ができるかと思います。
どのデータが必要か?【必要な納品物の確認】
データ復旧をご依頼いただいた場合、特定のデータに限らず、すべてのデータを取得し納品いたします。
ただ、障害の状態によっては多数のデータが取得できたにもかかわらず、必要なデータは復元されなかったというケースもあります。
そういった事態を防ぐために、事前に必要なデータをお伺いし、
優先的に重要データの確認をおこないます。
しかしながら、INDEX情報が失われている場合などはファイル名やフォルダ構成が失われることもあります。
また、お客様によってはデータが必要なのではなく、
起動するPCの環境が重要で、
データだけ渡されても意味がないケースもあります。
このあたりのゴール設定がデータ復旧会社と依頼者側とでずれていると、
必要なデータが無いにもかかわらず、費用を支払わされた!というような事態に陥る可能性があります。
・重要フォルダ
・重要な種類(拡張子)
・重要な作成日
など、重要なデータはできる限りデータ復旧業者と共有することをお勧めいたします。
復旧データはどうやって確認する?【リスト、リモート、店舗で、現地で】
まともなデータ復旧業者なら
復旧データの納品前には必ず復旧データの確認があります。
復旧データの確認にはいくつかの方法があります。
・復旧リストで確認
復旧データがリスト形式で一覧になっています。
実際に開いて確認できるわけではありませんので、
場合によっては破損ファイルが含まれる可能性もあります。
また、画像ファイルの場合、ファイル名では判別が難しいため、
サムネイルを作成する場合もあります。
重要データについては実際に開封確認をおこない成否を確認します。
・復旧データを店舗で実際に確認
店舗に訪問し、実際に復旧に成功したデータをその場で開いて確認していただきます。
実物データを実際に開いて確認できるため、
結果が思っていたよりも悪いというようなケースを防ぐことができます。
また、確認後、その場で精算、納品とまとめておこなえるのも安心感があります。
ただ、専用ソフトで使用するファイルなどの場合は開封確認をおこなうことができませんので、
重要データが専用ソフトのファイルの場合、
事前にデータ確認方法について担当者と相談されるのがよいかと思います。
・リモートで復旧されたデータを実際に確認
リモートソフトを使い、遠隔で実際のデータを開いてご確認いただくことができます。
こちらも実物データを実際に開いて確認できるため、
必要なデータの確認が容易です。
ただし、精算や納品は別途おこなう必要があります。
こちらも専用ソフトで使用するファイルなどは確認することができません。
・現地で既存のシステムにインポートして確認
データベースや専用ソフトのファイルが必要ファイルの場合、
その確認は現地、または依頼者側の環境でしかできないケースがあります。
データ復旧の納品物でデジタルデータであるため、一度納品をおこなうと容易にコピーが可能であることから、
『データのお渡し』=『検収』と規定している業者がほとんどで、
専用ソフトなどの復旧を依頼した場合、納品データが破損ファイルであるというリスクがあります。
これらのリスクを回避するためには、
現地納品や依頼者側環境へのインポートなど、先納品をおこなえる業者を選ぶ必要があります。
ただ、先納品に対応している業者はほとんどありません。
当社でもお客様の状況に応じてそういった対応をおこないますが、
必ずしも先納品ができるとはお約束できません。
大きく分けて上記4つのデータ確認方法がありますが、
すべての方法を選べるというわけでもありませんので、
ご依頼の際にはお客様の状況に応じて希望のデータ確認方法が可能かをご確認ください。
成功報酬って会社によって違うの?【不完全なデータでも費用が必要か?】
多くのデータ復旧業者はサイト上で成功報酬をうたっています。
ただ、成功報酬の定義にはそれぞれの業者で様々な解釈がなされています。
・1ファイルでも復旧できれば復旧成功
ほんとうに1ファイルのみでも復旧成功という業者は少ないと思いますが、
2~3割のデータしか復旧できていなかったとしても復旧成功=支払い発生とするデータ復旧業者はあります。
・●●%以上といった復旧率を設定
理論上90%や80%以上が復旧できていれば復旧成功とする場合です。
実際に保存されていたデータの数量や容量はわかりませんので、
データ保存領域のセクタ数から復旧できた領域の割合で復旧率を計測します。
専門的には領域上の復旧率とファイル数ベースでの復旧率は一致しないため、
復旧率99%でも思ったよりも破損ファイルが多いというようなケースもあり得ます。
・データ確認の結果にOKを出した時
データ確認時に依頼者がOKと判断した場合に成功とみなす方法です。
依頼者にとってもっとも望ましい方法ですが、
お客様都合によるキャンセルでもキャンセルが可能となるため、
キャンセルには一定の条件を付けるケースもあります。
・復旧率と依頼者確認の組み合わせ
データ確認で依頼者がOKを出した場合、または理論上90%以上など一定以上の復旧率の場合に
データ復旧成功とみなす方法です。
どのパターンであっても、どうしても必要なデータがある場合は、
そのデータが復旧できなかった場合の成否がどうなるかを事前に確認されるのがよいかと思います。
また、成功報酬におけるデータ復旧費用についてもいくつかのパターンがあります。
・費用全額を成功報酬とする場合
失敗の場合は費用ゼロ、成功の場合は費用満額というわかりやすい成功報酬です。
依頼者に有利な条件設定に見えますが、
失敗時のコストも最終的には成功時の費用に上乗せされるため、
見積金額自体が高額になりやすい傾向があります。
・1万円程度のパーツ代(作業費)を除き成功報酬とする場合
復旧作業に必要なパーツ代や最低限の作業費を成功報酬外として請求する方法です。
1万円前後であればパーツ代や作業費用として依頼者にも理解を得やすいと思います。
もっとも常識的な方法かと思います。
・一定割合を成功報酬とする場合(半分半分など)
例えば全費用の50%などを作業費用として、残り50%を成功報酬とするなど、
ある程度高割合の作業費用を徴収するパターンです。
割合にもよりますが業者側にかなり都合のいい手法です。
失敗時にクレームになっているケースも見受けられますのでこういった提案を受けた際は注意が必要です。
データがすべて暗号化された!?【ランサムウェアに感染】
報道でランサムウェアに感染した病院のニュースを見ることも増えました。
感染後、復旧までに1~2週間は当たり前、場合によっては数か月を要するケースも出ています。
復旧できればまだいいのですが、最悪のケースでは復旧できない場合もあります。
建設業のランサムウェア対策については、
以前に比べて進んでは来ていますが、
まだまだ現場優先主義が強く、強度のセキュリティを科すことができない会社が多いのも実情です。
現場のNASが暗号化された場合、
現場の進捗を管理することができず、場合によっては工事がストップしていまいます。
こういった場合にどういった手立てがあるのかを伝えてくれるベンダーは少なく、
対応に苦慮するケースがほとんどです。
当社にご相談いただく際には既に初期状態が保全されておらず、
手立てを失っているケースもあります。
ランサムウェアに感染したサーバーなどからのデータ復旧については、
できるかぎり初期にご相談いただくのが解決の近道になります。
また、ランサムウェアのデータ復旧が可能との詐欺も増えております。
業者への依頼をされる際は、重々ご注意ください。
当社では復旧成功率や復旧までのスピードのみにとどまらず、
様々なお客様のご要望に応じた対応をおこなっております。
重要データの復旧をご希望の場合は、是非とも当社へご相談ください。
下記にはこれまでご相談いただいたことのある各種システムの一覧を記載いたします。
クイックマン(S&Eシステムズ株式会社) フリーダイヤル:0120-775-200
建設業からご相談の多い機器
ご相談実績《サーバー》
・富士通 PRIMERGY
・NEC Express
・DELL PowerEdge
・hp ProLiant
・Lenovo ThinkSystem
ご相談実績《NAS》
・BUFFALO TeraStation
・IO DATA LANDISK
・QNAP TSシリーズ
・エレコム TSシリーズ
・Synology DSシリーズ
・ASUSTOR ASシリーズ
・ロジテック LSVシリーズ
・NETGEAR ReadyNAS
・アレクソン DrivenShlter
ご相談実績《その他》
・SDカード(BUFFALO)
・SDカード(Transcend)
・SDカード(SanDisk)
・SDカード(KIOXIA)
・SDカード(TOSHIBA)
・コンパクトフラッシュ(SanDisk)
・コンパクトフラッシュ(BUFFALO)
・コンパクトフラッシュ(TOSHIBA)
・コンパクトフラッシュ(Transcend)
・CFexpress(SONY)
その他ラックサーバーなど様々なご相談を頂戴しております。
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