データ復旧事例

業務中にアクセスができなくなったLinkstation(LS510D0201)からのデータ復旧(物理障害　大阪市住之江区　物流業)

投稿日：2022.12.27 更新日：2022.12.27

メーカー：バッファロー製(内蔵：東芝製)
型番：LS510D0201(内蔵：DT01ACA200)
症状：アクセスできなくなった
障害：物理障害
費用：59,800円 (税込65,780円)～
期間：3日程度

※オプション料金別

お客様より

部署内の共有用サーバーとして使用しています。午前中までは特に問題なく使用できていたのですが、お昼の休憩後にLS510D0201へアクセスしようとしても、保存しているデータが見れなくなってしまい、再起動を試しても起動しなくなってしまいました。保存していたデータのほどんどがエクセルかPDFだったと思います。社内業務自体は止まっていませんが、お客様への個別対応で困っているので、なんとかデータの取り出しをお願いしたいです。

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診断の結果

専用機器にてハードディスクの診断を行いました。起動やハードディスクの基本情報の読み込み、制御情報へのアクセスには特に問題がありませんでしたが、データ領域内へのアクセスを行った際に、不良セクタの発生を確認したため、クローン作業が必須となる物理障害が発生していると判断しました。

復旧作業にチャレンジです

専用機器にてクローン作業を行いました。作業開始早々に不良セクタの発生を確認しましたが、ほどなくして不良セクタの発生がなくなりました。作業開始から全体領域の85%ほどを取得したころから大量の不良セクタの発生を確認したため、状態を確認しながら作業を進め、最終的に92.6%程度の領域取得に成功しました。クローンディスクへのアクセス試したところ、データの存在が確認でき、データ容量の確認を兼ねた簡易のファイルチェックでもファイルやフォルダの破損は見当たらなかったため、確認できたデータの一時確保を行い、取得データのオープン確認を行うことにしました。

復旧作業の結果

ランダムに30ファイル程度のオープン確認を行ってみましたが、選択したファイルすべて正常に開けることが確認できました。納品用媒体へデータの移行を行い、お客様に納品前の復旧データの確認を行っていただきました。お客様からもデータが問題なく復旧できていることを確認いただけたため、復旧データとしてお渡しました。

担当技術者より

不良セクタの発生についてですが、ディスク上に傷が入って不良セクタとなるものとセクタ自身の破損によって起きるものがあります。前者の場合、ヘッドとディスク部分の隙間がごくごくわずかであるため、衝撃などでヘッドがディスクに触れて傷が入るというのがほとんどです。後者の場合、ハードディスク自身でも安定して動くように不良セクタになりそうな予兆を感知した際に安全な領域へ情報の書き換えを行う機能が備わっています。しかしながらまれにこの検知機能が正常に機能するまでに不良セクタとなると、データの読み込みが正常に行えなくなり障害が発生するという現象が発生します。突然起きる現象なため、定期的にバックアップを行っていただくことで、不測の事態が起きてしまっても慌てることなく落ち着いて対応ができる環境を構築していただくことをお勧めします。