データ復旧事例
計画停電後から利用できなくなったLANDISKからのデータ復旧
メーカー:アイ・オー・データ 型番:HDL-GT2.0(500GB×4台構成、RAID5)
症状:計画停電後から起動しない 障害状態:アクセスができない
HDL-GT2.0をバックアップ用のサーバーとして使用しています。先日入居しているテナントにて計画停電があるということでしたので、社内の電源を落とせるものはすべて落として帰宅しました。休み明けからの対応で早めにデータをそろえておく必要があったので、日曜日にHDL-GT2.0の電源を入れ、自身のパソコンを立ち上げてアクセスしようとしてもネットワーク上から見つからない状態になってしまいました。管理画面にもアクセスができない状態です。特にカチカチといった異音もなく起動はしてくれているようです。日程の調整を行えば、ある程度は待つことができますが、最低でも年1回のペースで更新を行うデータのもとになるものなので、重要度は高いです。何とか復旧をお願いします。
対応内容
HDL-GT2.0の診断を行ってみましたが、HDDの認識自体には問題が起きてなさそうでしたが、ディスクイメージを取得しようとすると、読み込みができない領域が一定の周期で発生している状態でした。念のためそのまま作業を続けていると、全体容量の5%あたりを過ぎたところからエラーが発生することなく順調に読み出しを行っていってくれる状態でした。NASのデータ復旧機器に接続すると、一部のパーティション情報が読み込めていませんでしたが、データ領域はしっかりと認識してくれていました。データの確保を行い、お客様にデータの確認を行っていただき、問題がなかったので、復旧データとしてお渡ししました。
よく発生するトラブルの一つです。おそらくですが、起動時に通常以上の負荷が発生してしまってHDDの認識不良が発生してしまったのでは、と推測しています。これはNASだけではなく、普段使用されているパソコンやサーバー機などでもいつ起きてもおかしくない現象です。今回の様な事例以外にACアダプタのつけ間違いで起動障害を発生させてしまい重度障害を起こしてしまうこともあります。特に複数の周辺機器を同じ電源タップで接続するときは対応した機器とACアダプタの組み合わせなのかを確認してから使用されるのがよろしいかと思います。何十時間とかけて作成したデータでも失うときは一瞬です。重要度がとにかく高いデータは複数のバックアップを持たせるなどできる限り失うことがないようにしていきましょう。
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