データ復旧事例
自動修復が完了できないノートPCからのデータ復旧
障害状況
メーカー:FUJITSU 型番:FMVS54KR(750GB)
症状:自動修復を完了しない 障害状態:HDDの物理障害
2週間ほど前から動作が不安定になってきていました。先週ぐらいから起動にかなり時間がかかる感じがしたので、メンテナンスを行っては見ましたが、まったく改善されませんでした。必要なデータでも一時的に退避させようと外付けHDDを接続したぐらいから急に固まってしまいそうだが全くできなくなったので、強制再起動を行ったのですが、そこから自動修復が開始されたままで完了できない状態になってしまっています。計測データを解析するプログラムを使用していてその解析結果のデータが一番重要なのですが、復旧は可能でしょうか。また、修理はできますでしょうか?
対応内容
復旧後の修理対応にもかかわってくるので、まずは、HDDの状態の診断を行いました。すると、読み出しが不可能になってしまっているセクタがトータルで10%ほどの領域に存在していました。現状のディスクのままでは再セットアップもできないので、HDDの換装作業が必要であることをお伝えし、ディスク交換作業及びセットアップと並行してデータの復旧を行いました。復旧データのうちの最重要なデータが専用プログラムを必要としているデータだったので、お客様にプログラム環境を準備していただき、復旧できているであろうデータの確認を行っていただきました。確認作業の結果、確認した範囲内のデータはすべて問題なく確認することができました。復旧したデータとともに、ディスク交換後の再セットアップが完了したFMVS54KRをお渡ししました。
担当者より
HDDの中の動きとして、読み書きができない領域が発生すると、自動的にその領域のデータを別の領域に移動させてから使用できなくする機能があります。正常に稼働していると、問題なく使い続けることができるのですが、書き換え機能が読み込み不良に追いつかないときによくこのような現象が発生してしまいます。領域によっては、HDDに対する読み込み負荷を調整してあげることで、情報の読み出しをできることがありますが、出来ないこともあります。さらに読み出しができなかったことから最悪の場合は重度の物理障害に発展することもありますので、今回のようなことが起きないよう、しっかりとバックアップは行ってくださいね。