データ復旧事例

データ移行中に認識しなくなったポータブルハードディスク(HDPC-UT500S)からのデータ復旧(物理障害　香川県坂出市　個人の方)

投稿日：2023.11.30 更新日：2023.11.30

メーカー：アイ・オー・データ製(内蔵：東芝)
型番：HDPC-UT500S(MK5059GSXP)
症状：認識しない
障害：物理障害
費用：49,800円 (税込54,780円)～
期間：5日程度

※オプション料金別

お客様より

デジカメやビデオカメラなどで撮影したデータを保存していたハードディスクです。家族や趣味の写真や動画などをある程度整理しながら保存していたのですが、家族のデータと趣味のデータを分ける際に、別のハードディスクにも保存していたデータと併せて大容量の外付けハードディスクを2台準備してそれぞれのハードディスクに移行させていました。移行作業の最後にこのハードディスクからデータ移行を開始したのですが、少々時間がたってパソコンを確認すると、コピーに関するエラーの発生で作業が止まってしまっていました。パソコンを再起動させてから改めてHDPC-UT500Sをパソコンに繋いでも動作が不安定になるだけで全く認識してくれません大体10～20年位前の一番古い写真や動画のデータを残していたと思います。特に家族の写真や動画のデータが重要です。

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診断の結果

データ復旧専用機器にて初期診断を行いました。通電開始から認識までは正常に行えていたのですが、制御情報へのアクセスを行ってみた際に多数のエラーが発生していることを確認しつつ、データ領域内へのアクセス確認を行ってみたのですが、大量の不良セクタが発生し、データ領域内へのアクセスが非常に困難な状態であっため、物理障害での対応を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

データ復旧専用機器にてデータ領域に保存されている情報の取得を行ったのですが、全体領域に対して95%程度の領域取得となり、残りの5%ほどが不良セクタとなっていました。その後何度か負荷調整を行って不良セクタの領域からの情報取得を行い、最終的に99.99%の領域取得に成功しました。作成したクローンディスクのデータ領域内にアクセスを行ってみると、フォルダやファイルの存在を確認できたのですが、お客様から伺っている情報からでは一部のデータが欠落していたため、解析作業を行いできる限りのデータを取得しました。写真データを50ファイルほどピックアップしてオープン確認を行ってみると、選択したファイルの内5ファイルでファイル破損の発生を確認しました。

復旧作業の結果

お客様へ作業完了の報告を行い、取得できたデータのリストとサムネイルデータをお送りしました。お客様からはサムネイルデータを見ている限りでは必要なデータは復旧できていると思うとのことで、復旧成功と判断をいただくことが出来ました。データを納品用媒体に移行させて復旧データとしてお渡ししました。

担当技術者より

古いハードディスクでのクローン作業の場合、特にこれといった不具合がないハードディスクでも本来であれば数時間で完了できるものが、丸一日かかってしまったりします。使用されているパーツの経年劣化や使用上のデータの転送スピードによって、クローン作業の完了までの時間がこちらでも予測ができないくらいに時間がかかる場合もあります。今回のお客様の場合でもクローン作業のみで丸二日の時間をかけてなんとかクローン作業を完了させることが出来ました。データ復旧作業を行うにあたっての想定される所要時間のご案内は、できる限り大幅なズレがない程度にご案内を行っていますが、想定外に時間がかかってしまう場合もございます。ご理解をいただきますよう、お願いいたします。