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【知っていて損することはない】そもそもRAID(レイド)って何なのですか? Part-3
今回は、以前に紹介した
・そもそもRAID(レイド)って何なのですか? Part-2
に続くシリーズの第3回になります。
2台以上の複数台のハードディスクを使用している機器のほぼすべては、RAID(レイド)と呼ばれる技術を使用して
データの読み書きや保存を行っています。この点については既知のことではありますが、では実際のデータの
書き込まれ方は?というところまでを理解していただけると、なぜRAIDのデータ復旧は簡単にできないのか?
という疑問が解決できます。
今回は、RAIDの中でもRAID5とRAID6について詳しく紹介したいと思います。
RAID0やRAID1とRAID5やRAID6との違いは、パリティと呼ばれるデータが追加されていることです。パリティとは、書き込まれているデータに対してトラブルが発生し、
RAIDを構成するデバイスからデータが読めなくなったときにデータの再構築ができるようにするための情報です。
RAID5とRAID6は、このパリティというデータを持つことで、データに対する耐障害性を確保しています。
また、障害が発生した際にデバイスの交換を行うことで、継続してデータが利用できるところがRAID5やRAID6最大の利点でもあります。
それではRAID5とRAID6のデータの書き込まれ方のついて説明を行っていきます。
①:RAID5について
RAID5は、最低3台の同容量のデバイスが使用されて構築されています。基本的なデータの書き込まれ方は、
前回のRAID0の構造がわかれば、なるほどねってなります。
データの書き込まれ方、保存のイメージはこんな感じになります。
※今回は、RAID5とRAID6の違いが分かるように4台のデバイスを使用しての説明になります。
1⃣RAID5で使用されているデバイスはそれぞれ別媒体として格納されています。
2⃣RAID5を構築してネットワーク上からNASにアクセスすると、このように見えてきます。
データ容量は、使用するデバイス数-1の容量になります。
500GBの4台構成であれば1500GB、1TBであれば3TB、2TBであれば6TBになります。
3⃣①~㉔までの連続した情報を持ったファイル(1個)を書き込むとこんなイメージになります。
4⃣実際のハードディスク内に保存される状態はこのようになります。
データは一定の大きさで区切られてグループ化され、デバイスに書き込まれていきます。
データが書き込まれる際にパリティが生成され、あらかじめ設定されている方向に順番に
書き込まれていきます。
5⃣パリティについて
パリティは書き込まれているデータを再構築するための補正情報とお伝えしましたが、全く想像ができないと思います。
そこで、1+2+3=6という計算式を用いることで、イメージをしていただくと分かり易いと思います。
方程式をイメージしていただければ、パリティの果たす役割はイメージしやすいと思います。ただ、図のようにグループごとに
パリティが一つしかないため、1次方程式で表現することができます。実際のパリティ計算ではなく、イメージで捉えていただけると
助かります。
RAID5を運用中に2台のデバイスが使用できなくなってしまった場合、情報の再構築が不可能となるため、アクセスそのものが不可能に
なってしまいます。こうなるとデータ復旧に依頼するしかない状態に陥ってしまいます。
②:RAID5の良いところ悪いところ
RAID5の長所と短所は簡潔に以下の通りです。
長所:デバイス1台が故障しても継続して運用が可能なため、耐障害性がある。1回限りではあるが、
故障デバイスの交換を行うことができる。冗長性がある。
短所:データを書き込める容量がデバイスの構成台数-1の容量しか確保できない。
パリティ情報と実際のデータの整合性が成立しない場合、書き込まれているデータは存在しない扱いとなって、
二度と表示されなくなります(サイレントクラッシュ)。データ復旧でもデータを取り出すことができません。
③:RAID6について
RAID6は、RAID5で紹介したパリティを二つ準備することで冗長性を確保しているRAIDです。
データの書き込まれ方はRAID5と同じように考えていただければ問題ありません。
イメージはこんな感じ・・・
1⃣RAID6同じでデバイスはそれぞれ別媒体として格納されています。
2⃣RAID6を構築してネットワーク上からNASにアクセスすると、このように見えてきます。
3⃣①~㉔までの連続した情報を持ったファイル(1個)を書き込むとこんなイメージになります。
4⃣実際のハードディスク内に保存される状態はこのようになります。
5⃣パリティについて
RAID6のパリティは、RAID5と違い、2種類のパリティデータがそれぞれ別のデバイスに書き込まれています。
2種類のパリティデータを持たせることで、冗長性を確保しています。
②:RAID6の良いところ悪いところ
RAID1の長所と短所は以下の通りになります。
長所:冗長性、耐障害性がある。デバイスが2台までなら壊れても動き続けることが可能です。交換も2回までなら可能です。
短所:データの書き込み時間が長い。デバイス容量が構成するデバイス台数-2台分になる。2種類のパリティデータを
書き込んでいくため、必然的に書き込みスピードは遅くなります。
まとめ
今回は、RAID5とRAID6についてできる限り簡単かつ詳しく紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
こういう感じで・・・というイメージでやんわりと理解していただければ、全く問題ありません。
細かい説明を始めると収拾がつかなくなりそうなので、ここでいったん区切りとさせていただきたいです。
あとはしっかりとバックアップを行っていただき、突然やってくるトラブルに備えていただければと思います。
データ復旧クイックマンでは、大手データ復旧会社で経験を積んだエンジニア在席し、皆様の大切なデータの復旧を
行っております。インターネットなどで情報を調べて皆様でデータ復旧をされることがあるかと思いますが、
状態によっては本来行うべき対応を行わずにやってはいけない対応を行ってしまい、どうにもできなくなって
ご相談をいただくこともあります。特にRAID機器については、経験上本当にやってはいけないことが多いです。
クイックマンのエンジニアは、不測のトラブルが発生した際の回復の一助となるために、少しでも技術力を
上げるべく日々努力を行っております。トラブルが発生した際には下記フリーダイヤルまで、
皆様からのご相談をお待ちしております!!
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