データ復旧事例

【阿佐ヶ谷受付店データ復旧事例】サポート切れした起動しない日立サーバーからのデータ復旧に成功（杉並区　製造・卸売）

投稿日：2024.11.05 更新日：2024.11.05

メーカー：日立製
型番：HA8000 TS10 BN1　容量：900GB×4
症状：起動しない
障害：複合障害
期間：7日間

【阿佐ヶ谷受付店データ復旧事例】お問合せ内容：再起動後立ち上がらない

杉並区で製造と卸売業を営まれているお客様より、長年使用してきた日立製サーバー（HA8000 TS10 BN1）の不具合についてご相談をいただきました。このサーバーは顧客管理や販売管理データ、過去の電子化台帳など重要な情報が多く保存されており、本社・製造部・営業所からもアクセスして利用している業務に欠かせないものでした。最近、サーバーへのアクセスに時間がかかるようになり、ついにはアクセスできなくなったとのことです。ご確認いただいたところ、電源投入後にUEFIまで起動するものの、それ以上起動せず各システムが利用できない状態との事。業務が滞ってしまい、大変お困りの様子でした。RAID5構成のSASHDDが使用されており、管理者が退職してしまったため対処方法もわからず、メーカーサポートも終了していたため専門業者への依頼に至りました。

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【阿佐ヶ谷受付店データ復旧事例】診断と結果報告：ヘッド損傷による重度物理障害と診断

まず、お客様にご協力いただき、各SASHDDのスロット番号が分かる状態で阿佐ヶ谷受付店に持ち込んでいただきました。当社本社での詳細診断により、通電は確認できましたが、2番と4番のスロットに接続されていたSASHDDに不良セクタが発生していることが判明しました。通常、RAID5では1台の不良が発生しても復旧可能ですが、2台で不良セクタが発生すると認識できなくなるリスクが高くなります。今回の場合、2台のうち1台がすでに停止していたため、3台のディスクで辛うじて動作していたと判断しました。

【阿佐ヶ谷受付店データ復旧事例】復旧作業の様子

本格的なデータ復旧作業に移行するにあたり、2台のSASHDDのクローンを作製しました。データの精度を高めるため、専用機器で磁気ヘッドをコントロールし、データ読み取り時間や再読み込み回数を調整しながら慎重に進めました。結果として、2番スロットのSASHDDは99.5%以上、4番スロットのSASHDDは97%以上の精度でのクローン作製に成功しました。それぞれのタイムスタンプを確認したところ、99.5%の精度でクローンを作製できた2番スロットが直近まで使用されていたことが確認できました。1番・3番のSASHDDと合わせ、仮想RAIDを再構築し、重要なデータが無事復旧。復旧したデータは納品用のHDDに保存し、業務に欠かせない顧客・販売管理データは迅速に先行納品を実施しました。

【阿佐ヶ谷受付店データ復旧事例】作業結果とお客様の声

納品データを確認いただいたお客様からは、必要なファイルやデータベースも正確に復元されており、従来の環境で業務が再開できることに非常に満足とのお声をいただきました。アクセス不能状態からの早期復旧により、業務の停滞期間も短縮され、お客様のビジネスにおける重要な情報資産の保全に成功しました。また、従来からのデータ保存方法に問題がなかったことも確認され、今後の運用についても安心感を持っていただきました。

【阿佐ヶ谷受付店データ復旧事例】技術員より

今回のような事態を防ぐため、定期的なデータバックアップの実施を強くお勧めいたします。特に、RAID構成であっても不測の事態が起こる可能性があるため、別媒体へのバックアップや、データ復旧を迅速に行える体制の整備も検討いただけると安心です。また、定期的なシステムのメンテナンスにより、劣化状況を事前に把握して対応を図ることも有効です。