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学園都市から緊急データ復旧依頼　突然認識できなくなったポータブルHDDのデータ復旧事例(神戸市西区　個人ユーザー）

2024.09.25

メーカー：バッファロー製
型番：HD-PGF1.0U3-WHA　容量：1TB
症状：認識されない
障害：重度物理障害
期間：4日

学園都市から緊急データ復旧依頼　お問合せ内容：突然アクセス出来なくなり異音がする

1TBのバッファロー製ポータブルHDDを使用されていたお客様から、突然PCに接続しても認識されなくなったとのご連絡がありました。別のPCやUSBケーブルを試しても同じ結果で、状況が改善されないとのことでした。また、HDDから普段とは違う異音が発生していることに気づかれ、不安を感じたとのことです。特に、業務管理のファイルや顧客別の資料など、仕事に不可欠なデータが含まれており、復旧ができないと業務が続けられないという非常に切迫した状況でした。

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学園都市から緊急データ復旧依頼　診断結果：磁気ヘッド損傷による重度物理障害と診断

お客様からバッファロー製ポータブルHDD HD-PGF1.0U3-WHAをお預かりし、まずは詳細な診断を行いました。外装を取外し内蔵HDDを確認するとWD（Western Digital）製でした。診断の結果、HDD内部の磁気ヘッドが故障しており、データ読み取りが行えない状態であることが確認されました。そして恐らくHDDのプラッタ表面には「スクラッチ」（傷）が発生している事が予測されるので、通常のデータ復旧手段ではデータを直接抽出するのが難しい状況と判断しました。このため、磁気ヘッドの交換と並行して、特殊なデータ復旧機器を使用し、慎重にデータのクローンを作成する必要があると判断いたしました。この報告をお客様に行い、作業内容と成功の可能性についてご説明いたしました。

学園都市から緊急データ復旧依頼　復旧作業：仮想RAIDで再構築を行いデータの確保に成功

診断結果に基づき、まずクリーンブース内で磁気ヘッドの交換作業を行いました。クリーンブースは、ホコリやチリの混入を防ぐ無菌状態の環境で、HDD内部のデリケートな作業を行うために必須の設備です。無事に磁気ヘッドの移殖を行い再度専用機器で診断を行いました。正常に動作が出来る状態である事は確認できましたが、やはりプラッタにスクラッチが多数確認されたため、通常の手段ではデータが読めない部分が存在する事が分かりました。このような状況では、プラッタ上の正常なセクタからデータを読み出し、損傷部分はバイパスする必要があります。そこで、専用機器を使用してデータのクローンディスクを作成し、損傷部分を避けながらデータを抽出しました。この過程は非常に精緻な作業であり、慎重に行わなければデータがさらに損傷するリスクがあるため、2日間かけて進めました。最終的に、業務に不可欠なファイルや顧客資料を含む99%以上のデータの抽出に成功し、安全に保存できる状態を確保することができました。

学園都市から緊急データ復旧依頼　作業結果：重要データが復旧し、業務が行えるように！

復旧作業が完了した後、お客様に復旧したデータの内容を確認していただきました。重要な業務管理ファイルや顧客ごとの資料が全て無事に復旧されていることが確認でき、お客様からも非常に感謝の言葉をいただきました。お急ぎの案件であったため、復旧作業のスピードと高い復旧率に満足していただけたことが私たちにとっても嬉しい成果となりました。データはお客様のご要望に従い、新しいポータブルHDDに移行し、お預け頂いてから4日間という短い期間で納品を完了しました。

学園都市から緊急データ復旧依頼　技術員より

今回の障害は、ポータブルHDDの持ち歩き中に発生した衝撃が原因と考えられます。ポータブルHDDは利便性が高い反面、持ち運び時の振動や衝撃に弱く、HDDの故障につながりやすい点に注意が必要です。今後のデータ保管に関しては、外出時に使用するHDDはバックアップ用としてではなく、あくまでも一時的なデータ保存に留め、オフィスではNASや専用のHDDで定期的なバックアップを行うことを強く推奨します。データを安全に保つために、複数の保存場所やクラウドとの併用も検討していただくと良いでしょう。